オートバイ屋は実体験から学ぶ

オートバイ屋は実体験から学ぶ

2015年1月21日 | 装備品

NC700X左パニアアップ

昨年末の凍みるような日、NC700X NWJCコンプリートでツーリングを楽しんでいるK君から、「路面が凍結していて転倒してしまって…」と連絡が入り、引き取りに行くことになりました。

交差点の左端が凍結していて、左折時にアッ!と言う間に転倒したようです。

装備品について考える

エンジンガードを付けていたため、ラジエタ―等は無傷でしたが、このNC700Xが装備していたツラーテックのパニアケースが頑丈だったがために、フィッテングキットが内側に歪んでしまい、再装着が困難に。パニアケース自体も転倒による凹みのため、蓋を開けたが最後、閉まらなくなってしまいました。

NCエンジンガード フィティング後方

ところでつい先日、NWJCのいつものメンバーであるNakaさんが、大変気の毒なことではありますが、スクランブラーに乗っていて追突をされるということがありました(幸いにも怪我はなかったようで安心しました)。

Nakaさんのバイクには、ツラーテックとは対照的な、ダールの柔らかいアルミ製パニアケースが装着されていたのですが…。Nakaさんのブログも是非見ていただきたいと思います。

→Nakaさんのブログ

パニアケースをはじめとしたバイクの装備品の、何ら問題なく走り続けられる仕様と、ダメージが大きく走り続けられない仕様。その違いはあまりにも大きいことを目の当たりにしました。

私自身、ツラーテックのパニアケースは、見るからに頑丈そうで格好も良く、カタログなどで砂漠を走っている写真からも何があっても大丈夫そうに思えましたので、ストリートトリプルRにも装着していました。

しかし、今回のK君の転倒によるパニアケースと車両のダメージ、かたやNakaさんの車両は、ケースも継続して使用でき、自走も可能…という現実から、ツラーテックへの信頼は崩れ去ってしまいました。

ストリートトリプルTURATECH パニヤの中

以前、試乗車としても使っているNC750Xにパニアケースを装着する際に、NWJCの高田さんに相談したことがあります。

第一希望は、見栄えも良く、カタログで見るかぎりハードに使えそうなツラーテックだったのですが、「カミさんがメインに乗るならば、以前ボンネビルSEに装着していたダールのパニアをつけた方が良いのではないか」と薦められました。

その時は、「NC700X NWJCコンプリートにはツラーテックを装備しているのに」と怪訝に思いましたが、今回の転倒したNC700Xのツラーテックを見て、なぜダールのパニアを薦められたのか納得できました。

確かに、カミさんがボンネビルSEで北海道のダートで転倒を繰り返したときには、ダールのパニアは凹んでいたけれど、蓋の開け閉めはできていました。そのおかげで防水性も保たれて、中の衣類なども濡れることはありませんでした。もしこれがツラーテックだったら、途中でツーリングを諦めることになっていたかもしれません。

凹んだダールのパニアケースは、帰ってきてからハンマーと木片で板金しました。多少の凸凹はあるけれど着脱も何の問題もありません。昨年の北海道ツーリングでもNC750X LDに装着して使い続けています。

NC750X LDパニヤケース

→NC750X LDにて北海道ツーリングへ その1

オートバイ屋としての拘り

今回のK君の様に、近場での転倒で、すぐにでも引き取りにいける所ならばまだしも、これが遠くのツーリング先だったらどうだったでしょうか。

スクランブラーやボンネビルSEにも当たり前のように装着していたダールのパニアケースから、NWJCさんが長年ツーリングを楽しみながら実体験を繰り返して得たノウハウであり、メンテナンスであり、物選びにおける拘りの証を実感した次第です。

→NWJCバイク屋の備忘録『素敵なバイクライフを楽しむために』
→NWJCバイク屋の備忘録『トライアンフボンネビルT100を楽しむ その4【メンテナンスとNWJCオリジナルパーツ】』

バイクに乗らないオートバイ屋よりも、乗り続けているベテランライダーの方々が経験したことや感覚的なことは、的を射ていると思うことがあります。違和感や問題など感覚的なことに対して「こんなものです」という対応はバイクに乗らない作業員や従業員の対応であり、オートバイ屋としての対応ではないと思います。

オートバイ屋バイクショップ可児として等身大のバイクライフを提案するうえで、雑誌、インターネットの情報や知識だけでなく、1人のライダーとして乗って楽しみながら、メンテナンスや機能パーツなどの実体験を繰り返して得たことをフィードバックすることが重要だと考えています。

今年も、NWJCの高田さんをはじめいつものメンバーの方々とも、一緒にツーリングできる機会を見つけて、ひとりのライダーとしてより多くの実体験をして、バイクに乗って楽しんでいる方々に、より楽しめる等身大のバイクライフを提案していきたいと思っています。

  • 店長:小藤哲朗
  • アフターメンテナンスにおきましても、経験したことをプロとしてユーザーの愛車にフィードバックすることを心がけています。